ピーエスの取り組み - 過ぎたるは及ばざるに劣る

白砂糖

その11. 白砂糖の害③ 白砂糖は人の抵抗力を弱める

生理学博士 久間英一郎

私達には、生まれながら病気に抵抗する力、また病気になってもその病気から回復して健康体を維持しようとする力(恒常性=ホメオスターシス)が備 わっています。抵抗力とか自然治癒力とも言い換えることができます。この抵抗力の根本にあるのが白血球です。白血球には二つの側面 があります。すなわち、喰菌作用と免疫作用です。

喰菌作用とは、食細胞=マクロファージと呼ばれる白血球が、体内に進入したウイルスや細菌を素早くキャッチして食べてくれる作用で、私達が持ってい る抵抗力の基本といえます。ところが、白砂糖をとり過ぎることによって、この大切な喰菌作用が低下することが判ってきました。白砂糖の毒性薬理に詳しい日 本大学名誉教授・田村豊幸博士は、数種類の菓子を食べた後、一個の白血球の平均喰菌能力を調べた結果 、別表のように、白砂糖によってその抵抗力が著しく低下することを鋭く指摘しています。だから白砂糖のとり過ぎは、それだけ様々な病気にかかりやすくなる といえるのです。

また免疫作用の側面からいっても、リンパ球の抗体をつくる働きは、結局、食細胞=マクロファージと密接に相関していますので、やはり白砂糖は好まし くないといえます。イギリスの著名な栄養学者ユキドン氏は、その著書の中で「(白)砂糖は万病のもと。国家が法律で禁止すべきだ」とまで言い切っていま す。

では、甘味が欲しい場合にはどのような食品を選ぶべきでしょうか。私は、黒砂糖やハチミツ、水飴、さつまいも、かぼちゃ、栗など、天然の甘味を上手に取り入れてもらいたいと思っています。
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