ピーエスの取り組み - 過ぎたるは及ばざるに劣る

白砂糖

その10. 白砂糖の害② 白砂糖は骨や皮膚を弱くする

生理学博士 久間英一郎

前回も書きました通り、白砂糖はその精製過程で、石灰やアンモニア、亜硫酸ガス等の化学薬品を大量に使いますので、サトウキビの時にもっていたビタミンやカルシウム等を完全に失ってしまった、超アンバランス(超酸性)食品になっています。

その白砂糖が体内に入ると、その分解のために、皮肉にもその精製過程で失ったビタミンB1、カルシウム等を必要とするのです。ですから白砂糖を日常 的に摂り過ぎますと、体内のビタミンやカルシウムがどんどん奪われ、ついには骨から削ってくるしかない事態になります。そうすると骨は弱くもろくなり、骨 折しやすくなったり、関節痛や腰痛を引き起こしたり、歯(歯茎)が弱くなったり、視力が低下したり、また、体液が酸性に傾くことによって皮膚かぶれや吹き 出物等のトラブルも多くなります。

さらに悪いことに骨から削り取られたカルシウムは、食物から吸収された新鮮なカルシウムとは決定的に違うことを「カルシウムパラドックス」で有名な神戸大学名誉教授・藤田拓男博士は次のように指摘しています。

「カルシウムが不足して、血液中のカルシウム濃度が低下すると、カルシウムセンサーがカルシウム不足をキャッチして、副甲状腺ホルモンが分泌され、 骨からカルシウムが溶かし出され血液中に補給される。その時、副作用としてあらゆる細胞内に余分なカルシウムを増やしてしまう。これがあらゆる病気(糖尿 病、ガン、アレルギー、高血圧、アルツハイマー等)や老化の元凶となる。 -中略- けれども吸収のよいカルシウムを十分摂れば細胞内のカルシウム濃度は 正常に戻ります。」

また白砂糖は、ビタミンCにも悪影響を及ぼします。現代人に多いストレスを甘いもので解消している人は特に要注意です。このビタミンCは、抗ストレ ス剤として体内での副腎皮質ホルモンの合成や、骨や皮膚をつくるのに重要なコラーゲンの合成に不可欠ですので、ストレスの多い人や、骨や皮膚に病気をもっ ている人は特に白砂糖を避けるべきなのです。

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